こんにちは、こじろうです。
この記事では、N/Wスペシャリスト令和元年午後Ⅰ問1に挑戦していきたいと思います。
別記事のネットワークエンジニアのススメでも紹介しましたが、文系SEからするとシステムエンジニアよりもネットワークエンジニアになった方が良いキャリアを気づかる可能性があります。
僕自身も、プログラマ➡システムエンジニア➡ITコンサルタントとキャリアチェンジしてきましたが、所々、ネットワークエンジニアとして活動し、成果を出すことに成功してきました。
文系SEのみなさまにも是非、ネットワークの知識を蓄えて頂きたく、IPAが主催しているネットワークエンジニアの資格試験について、僕なりの解答方法と、IPAが公表している模範解答を紹介していきたいと思います。
【この記事でわかること】
- N/Wスペシャリストの問題を解く上で持つべき考え方
- 令和元年午後Ⅰ問1における各設問の考え方
- 1 設問を解き始める前の前提
- 2 問題文を読みながら僕が考えていった内容
- 3 パスベクトル型のルーティングプロトコルである[空欄a]が用いられる…
- 4 OSPFエリアは一つであり、[空欄b]エリアだけで構成されている…
- 5 新しくマスタになったルータが[空欄c]パケット…
- 6 下線部①Link Aggregation Control Protocol(LAG)…
- 7 下線部➁切れた回線を含む同一LAGを構成するIF全てを自動的に閉塞する…
- 8 下線部③前者の方法では負荷分散がうまくいかない場合があるので、Cさんは後者を選択した。…
- 9 [空欄d]プロトコルを利用したpingによって…
- 10 SNMPによって、各監視対象装置からの状態変更通知である[空欄e]である…
- 11 各監視装置から5分ごとに管理情報ベースである[空欄f]を取得する…
- 12 下線部④現行の監視方法に、次の監視方法を追加すれば良いと考えた…
- 13 設問1⑵:L3SW1やL3SW2で行っているVRRPによる冗長化において、L3SW1やL3SW2が受信するアドバタイズメントパケットはどの回線を通るか…
- 14 設問1⑶:現行ネットワークにおいて、顧客に割り当てているVLANタグの付与が必須となる回線はどれか…
- 15 設問2⑵:L2SW3とL2SW4との間のLAGを構成する各回線のトラフィック量を把握するために必要な監視方法…
- 16 ネットワークの勉強をして良かったなーと思うこと
設問を解き始める前の前提
詳細は以下の記事を読んで頂きたいのですが、過去問に挑戦する前に頭に入れておいて欲しいことが2つあります。参考:【文系SE】ネットワークスペシャリストー解答時のフレームワークー
- 問題文を読みつつ設問を推測する。(設問を読んでから考えていては間に合わない)
- 問題文を読んでいく中で「これ、聞かれるだろうな」と推測する。
それでは、いってみましょう!!😃
問題文を読みながら僕が考えていった内容
パスベクトル型のルーティングプロトコルである[空欄a]が用いられる…
※更新中
設問1ですが、動的ルーティングに関する知識がないと解答は厳しいでしょう。
代表的なプロトコルは、EGPであればBGP、IGPであればRIPもしくはOSPFであり、このうちパスベクトル型のルーティングプロトコルはBGPのみです。
参考:XXX
模範解答は’BGP又はBGP4’でした。
OSPFエリアは一つであり、[空欄b]エリアだけで構成されている…
設問1ですが、こちらはOSPFに関する知識がないと解答は厳しいでしょう。
OSPFは経路の単位を、ルーターやスイッチの集合でとらえるのですが、各エリアには役割・区別があるのです。
参考:https://beginners-network.com/supplement/ospf-area.html
模範解答は’バックボーン’でした。
新しくマスタになったルータが[空欄c]パケット…
設問1ですが、こちらはアドレスやルーティング設定が変更された際、各機器で当然起こるであろう事象を把握できていないと解答は厳しいでしょう。
本問のようにルータの冗長化がなされ、いざマスタが変更となった場合は、IPアドレスが旧マスタルータ⇒新マスタルータへ付け替えられるわけですが、新マスタルータ側は「自分に割り振られたIPアドレスは、本当に誰も使っていないのか」確認が入ります。
模範解答は’GARP’でした。
下線部①Link Aggregation Control Protocol(LAG)…
設問1⑷ですが、静的LAGではなく、LACPを設定することで何を実現できるかを問われています。
こういった、「そんなのたくさんありそうじゃん」みたいな問に」おいては、挙動速度向上もしくは負荷軽減か、運用(トラブルシューティング)業務の効率化の観点で考えることが肝要です。
静的LAGでもLACPでも、帯域を2倍にして活用できる点は変わらないため、挙動速度向上もしくは負荷軽減の観点では何も言えなさそうです。
では運用(トラブルシューティング)業務の観点でいうと、LACPは静的ではない=動的な設定変更が可能なわけですから、トラブルシューティング発生時に故障個所を自動で除外できる点は、明確に静的LAGと比べた場合のメリットになりそうです。
模範解答は’リンクダウンを伴わない故障発生時に、LAGのメンバから故障回線を自動で除外できる’でした。
下線部➁切れた回線を含む同一LAGを構成するIF全てを自動的に閉塞する…
L3SW3とL2SW3との間のLAGでIFを自動閉塞しない場合、どのような問題点があるか問われています。
自動閉塞しない場合、当該経路での通信が可能と捉えて送信されたパケットは、当然ですが切れた回線部分で破棄されてしまいます。
これが問題と考えられます。
模範解答は’1Gビット/秒を越えたパケットが破棄される’でした。
下線部③前者の方法では負荷分散がうまくいかない場合があるので、Cさんは後者を選択した。…
設問1⑹ですが、前者の方式を選択した時にLAGの負荷分散が図1の場合うまくいかない理由を問われています。
負荷分散がうまくいかない要因の多くは、分散先は用意されているのに、設計・ロジックがそれらを対象外としてしまうケースです。
模範解答は’通信の送信元と宛先MACアドレスの組み合わせが少なくハッシュ関数の計算値が分散しないから’でした。
[空欄d]プロトコルを利用したpingによって…
設問2⑴ですが、ping≒ICMPです。
模範解答は’ICMP’でした。
SNMPによって、各監視対象装置からの状態変更通知である[空欄e]である…
※更新中
設問2⑴ですが、SNMPの仕様を理解していないと回答は難しい問題でした。
参考:XXXSNMP
SNMPとは監視の役割を担うプロトコル
プロトコルはUDP:161
サーバとエージェントで構成され、サーバから定期的に監視情報を得るのがポーリング、不具合等が発生したときにエージェントからサーバへ情報を提供するのがトラップ
OIDで知りたい情報を指定(ホスト名とか、インターフェース名とか、生死とか、トラフィック量とか、階層構造で管理されている)し、やり取りされるデータオブジェクトはMIB(Management Interface Base)というオブジェクトで管理される
リアルタイムで情報取るならトラップの方が良いが、数が増えると帯域圧迫につながる、トラフィック量の監視など、定期的に情報取りたい場合はポーリングの方が良い
模範解答は’SNMP Trap’でした。
各監視装置から5分ごとに管理情報ベースである[空欄f]を取得する…
設問2⑴ですが、一つ上のパラグラフと同様のお話となります。
模範解答は’MIB’でした。
下線部④現行の監視方法に、次の監視方法を追加すれば良いと考えた…
設問2⑶ですが、追加する監視方法では自社サービスのどこからどこまでの区間の正常性を確認できるようになるか問われています。
なんとなく考えてしまい、当日はコアルータ~L2SWまで…と記載してしまいました。
模範解答は’コアルータからL3SWまでの区間’でした。
設問1⑵:L3SW1やL3SW2で行っているVRRPによる冗長化において、L3SW1やL3SW2が受信するアドバタイズメントパケットはどの回線を通るか…
上記の経由する回線を問われていますが、単純に考えると、L3SW1とL3SW2の間の回線:カを通るように思えますが、問題文に、L3SW同士を接続している回線は独立したIPセグメントにある…という記載がある通り、回線:カは物理的につながっていますが、パケットを通すことはできません。
参考:VRRP:ネットワークスペシャリストー過去問挑戦 平成25年午後Ⅱ問1ー
模範解答は’キ、ク、ケ’でした。
設問1⑶:現行ネットワークにおいて、顧客に割り当てているVLANタグの付与が必須となる回線はどれか…
※更新中
実は当日、問題の意味が分からなくて、お恥ずかしながら回答できませんでした。。
「VLANタグの付与」とはつまり、各顧客セグメントへ向かおうとするパケットの経路(候補はア~ス)のうち、VLANのタグ情報が流れる経路はどこか?という問題になります。
問題文にある通り、タグVLANはL3SW~L2SW間の通信・ルーティングで活用されるわけなので、回答はL3SW~L2SW間の2経路+冗長化構成を目的として設定されているL2SW間の回路の計:3本になります。
模範解答は’キ、ク、ケ’でした。
設問2⑵:L2SW3とL2SW4との間のLAGを構成する各回線のトラフィック量を把握するために必要な監視方法…
※更新中
模範解答は’ⅲ’でした。
ネットワークの勉強をして良かったなーと思うこと
ITコンサルタントとしての現場において、プロジェクト内でトラブルシューティングやシステムインフラ設計において最も頼られる存在になり、安定した案件・プロジェクトアサインが実現できるようになりました。
参考:コンサルファームでアベイラブルになったら
文系SEであっても、こういった知識があると一目置かれた存在になれますし、キャリアアップの一助になります。
実際、僕はプログラマ➡SE(ネットワークエンジニア)➡ITコンサルタントとキャリアップしてきましたが、ITコンサルタントとして活動している今も本記事の様な技術的な部分を大事にしているため、’他のコンサルタントとは差別化された人材になれているな’と感じています。
本記事は技術的な内容でしたが、キャリアに関する情報をお探しの方はこちらも是非、ご覧ください。
参考:【文系 SE】ネットワークエンジニアのすすめ
それでは、Tchau◎
こじろう