こんにちは、こじろうです。
この記事では、N/Wスペシャリスト平成22年午後Ⅰ問2に挑戦していきたいと思います。
別記事のネットワークエンジニアのススメでも紹介しましたが、文系SEからするとシステムエンジニアよりもネットワークエンジニアになった方が良いキャリアを気づかる可能性があります。
僕自身も、プログラマ➡システムエンジニア➡ITコンサルタントとキャリアチェンジしてきましたが、所々、ネットワークエンジニアとして活動し、成果を出すことに成功してきました。
文系SEのみなさまにも是非、ネットワークの知識を蓄えて頂きたく、IPAが主催しているネットワークエンジニアの資格試験について、僕なりの解答方法と、IPAが公表している模範解答を紹介していきたいと思います。
【この記事でわかること】
- N/Wスペシャリストの問題を解く上で持つべき考え方
- 平成22年午後Ⅰ問2における各設問の考え方
- 1 設問を解き始める前の前提
- 2 問題文を読みながら僕が考えていった内容
- 3 下線部①画面転送時の伝送情報量の削減技術や、通信バースト性の低減技術…
- 4 伝送効率を0.8として、[空欄a]kビット…
- 5 帯域を効率よく共有できる[空欄ア]多重効果…
- 6 [空欄イ]と呼ばれる映像の符号化…
- 7 下線部➁新たに発生する通信があり、また、現在ある通信のうち発生しなくなる通信もある
- 8 SNMP[空欄ウ]と通信を行う
- 9 RT2[空欄エ]と呼ばれる管理情報のオブジェクトのうち…
- 10 下線部③増分が負になることがある…
- 11 増分を[空欄b]で割り…
- 12 パケットを入力した順に出力する[空欄オ]と呼ばれる仕組みに基づいて…
- 13 下線部④非優先の通信におけるTCPの転送速度が極端に低下する場合がある…
- 14 下線部⑤動画表示に必要な通信帯域をIP-VPNの見込み余剰帯域以下にするための運用条件を検討すること…
- 15 設問3⑵:LAN側ポートのカウンタ値を取得する目的は何か?…
設問を解き始める前の前提
詳細は以下の記事を読んで頂きたいのですが、過去問に挑戦する前に頭に入れておいて欲しいことが2つあります。参考:【文系SE】ネットワークスペシャリストー解答時のフレームワークー
- 問題文を読みつつ設問を推測する。(設問を読んでから考えていては間に合わない)
- 問題文を読んでいく中で「これ、聞かれるだろうな」と推測する。
それでは、いってみましょう!!😃
問題文を読みながら僕が考えていった内容
下線部①画面転送時の伝送情報量の削減技術や、通信バースト性の低減技術…
設問2⑵ですが、下線部①に示す技術を2つ問われています。
解答のフレームワークシートで本設問を検索してもらうと、「RASIS」「信頼性」の項にたどり着くと思います。
データ通信料の削減で最もポピュラーな方法は、データの圧縮、もしくは差分転送です。
バースト、つまり一度に送付するデータが、利用するネットワークの最大帯域量を超えてしまい、破棄されてしまう事象を防ぐには、帯域量を広げる(帯域制御)等が考えられます。
模範解答は
・データ圧縮
・差分転送
・プログレッシブ符号化
・帯域制御
でした。
伝送効率を0.8として、[空欄a]kビット…
※更新中
設問2⑴ですが、TC40台分のネットワーク利用帯域を問われています。いわゆる計算問題ですね。
計算に関わりそうな情報を羅列していきます。
- TC1台当たりの平均使用帯域:20kビット/秒
- 仙台拠点に設置するTCの台数:40台
- IP-VPNの伝送効率:0.8
これら、全て掛け算すれば使用帯域は算出できそうですね。
0.8a(kビット/秒) = 40*20(kビット/秒)
a = 800/0.8
a = 1,000(kビット/秒)
模範解答は’1,000(kビット/秒)’でした。
帯域を効率よく共有できる[空欄ア]多重効果…
※更新中
設問1ですが、データ転送における多重化・多重効果に関する知識を問われています。
模範解答は’統計’でした。
[空欄イ]と呼ばれる映像の符号化…
※更新中
設問1ですが、符号化に関する知識を問われています。
アナログデータ~デジタルデータの変換のことを符号化(復号化)といい、符号化/復号化するソフトウェアのことをコーデックと言います。
模範解答は’コーデック’でした。
下線部➁新たに発生する通信があり、また、現在ある通信のうち発生しなくなる通信もある
設問2⑶ですが、発生する/しない通信をそれぞれ問われています。
インフラ設計に関わる問題ですが、解答のフレームワークにて「新たに発生する通信があり…」という文言で検索してもらうとヒットすると思いますが、設定前後のネットワーク設計、並びにデータの流れを一つ一つ追っていきます。
まず、問題文に記載されている図で表現すると、設定前後の変更点は以下になります。
更に変更された箇所にフォーカスすると、TCと仮想SV(仮想PC)の箇所が変更となることが分かります。
この一連の流れで削除されるルートは、PC~本店の2つのサーバとの通信ですね。
更に、新たに発生する通信は、仮想SV(仮想PC)~TCと、仮想SV(仮想PC)~プリンタです。
模範解答は
・新たに発生する通信:仮想化SV(仮想PC)と仙台拠点のプリンタ通信
・発生しなくなる通信:仙台拠点のPCと業務管理SV間の通信、仙台拠点のPCとファイルSV間の通信
でした。
※更新中
なぜ仮想化SV(仮想PC)~TC間の通信が新たに発生する通信としてカウントされないのか…
SNMP[空欄ウ]と通信を行う
設問1ですが、SNMPに関する知識を問われています。
SNMPマネージャと通信するのはSNMPエージェントですね。
模範解答は’エージェント’でした。
RT2[空欄エ]と呼ばれる管理情報のオブジェクトのうち…
※更新中
設問1ですが、これもSNMPに関する知識を問われています。
SNMPでやり取りされるデータ(オブジェクト)はMIB(Management Information Base)と言います。
模範解答は’MIB’でした。
下線部③増分が負になることがある…
設問3⑶ですが、SMNPマネージャの動作が正常であっても増分が負になることがある理由を問われています。
これはSNMPの仕様を理解していないと解答は難しいでしょう。
SNMPにおいて、ifInOctets、ifOutOctetsは32ビットのカウンタであり、上限があります。
カウンタが上限を超えると桁あふれが発生し、カウンタは0に戻り、再び0から増加します。この時、差し引きする値は正の値のままなので、増分は負(マイナス)になってしまいます。
模範解答は’カウンタの桁あふれ’でした。
増分を[空欄b]で割り…
※更新中
設問3⑴ですが、取得したカウンタ値から1分間ごとの平均利用帯域を計算するための定数を求める設問です。
問題文には…
“ポートで受信又は送信した総バイト数を表すifInOctetsとifOutOctetsのカウンタ値を1分間隔で取得し、それぞれの増分を求める。”
“増分を[b]で割り、トラフィックの1分間ごとの平均値を求める(単位:kビット/秒)”
以上より、
カウンタ値の増分(バイト/分) / [b] = トラフィックの1分間ごとの平均値(kビット/秒)
右辺と左辺の違いは、分単位か秒単位か、バイトかビットか、なので…
分から秒に直すため、左辺に60を掛ける
バイトをビットに直すために8を掛ける
ビットからkビットに直すために1000で割る
以上により、b = 60 * 1/8 * 1000 = 7500
パケットを入力した順に出力する[空欄オ]と呼ばれる仕組みに基づいて…
※更新中
設問1ですが、データを入力した順に出力していく方法を、FIFO(First In First Out)と言います。いわゆる待ち行列です。
模範解答は’FIFO’でした。
下線部④非優先の通信におけるTCPの転送速度が極端に低下する場合がある…
※更新中
設問4⑷ですが、QoSにおいて優先度が低となっている通信の挙動に関する知識がないと解答は厳しいでしょう。
非優先の通信は、当然他の通信より後回しとなるため速度が落ちるのですが、”極端に”という設問に答えるためには、設問にも記載のある”TCPの転送速度が極端に低下する”の部分にも触れる必要があります。
※なぜ非優先の通信だとパケットロスが頻発するのか不明…
正直、ここまでの問題文の記載から想定するには厳しいとは思いますが、
優先度の低い通信
➡パケットロスにより、送信し直しが多く発生する
➡送信のやり直しが発生すると、本来送信する必要のないヘッダ情報が帯域を占めるようになってしまう
➡これを防ぐため、“この通信(セグメント)は信頼性の低い経路を通過しているようなので、”TCPセグメントのウィンドウサイズ(一度のセグメントに格納できるデータ量)を削って、一度の送信でセグメントに格納するデータ量を減らして、パケットロスを少しでも減らそう”という設定がなされる。
➡送信の失敗へ減るが、一度のセグメント送信で送信できるデータ量は減るため、データ送信スピードは落ちる
といった事象が発生します。
模範解答は’パケットの破棄による再送とウィンドウサイズの縮小が起きるから’でした。
下線部⑤動画表示に必要な通信帯域をIP-VPNの見込み余剰帯域以下にするための運用条件を検討すること…
※更新中
設問4⑸ですが、大きな帯域を利用する動画表示について想定される運用条件について問われています。
正直、それは運用でカバーするのではなく、システム上、制限を超える動画再生はさせないようにしないと実運用には耐えられないと思いましたが、無理やり運用でカバーするなら、解答のフレームワークにてLevel-1列で「運用」で検索してもらうと表示されると思いますが、
- 不具合発生時の対応=切り分けや手作業の発生等
- 定常業務、もしくは不具合対応ではない、一時的なチューニング作業がどのように変わるか
上記の観点(フレームワーク)で考える必要があり、特に”チューニング作業”(この設問の場合はユーザ側のチューニングですが…)が解答に直結するポイントになります。
帯域の内訳は=1動画の容量×同時再生数なので、この2つを各ユーザが制限を越えないように気を付ける、といったところでしょう。
模範解答は
・動画一つの再生に必要な通信帯域
・拠点における動画の同時再生数
でした。
設問3⑵:LAN側ポートのカウンタ値を取得する目的は何か?…
※更新中
なぜWAN側ではなくLAN側のポートでカウンタ値を計測するのか?を問われています。
こういった、インフラ設計に関わる問題は
それでは、Tchau◎
こじろう