こんにちは、こじろうです。
別記事でインターネット上の情報のやり取りは7つのステップに分かれていて、そのうち上から3つ目の”ネットワーク”層では”IPアドレス”を住所代わりにデータの伝送が行われていると紹介しました。
参考:【文系SE】ネットワーク~OSI基本参照モデル~
しかし、これまた別記事で恐縮ですが、IP-VPNが設定されている環境に限り、この住所情報にIPアドレスを利用しない伝送を実現できるのです。
参考:【文系SE】環境構築~VPN おススメ構築方法無料伝授!~
この記事では、文系SEの方々やITビギナーの方々向けに、このIPアドレスを利用しない伝送方式(MPLS)について紹介していきたいと思います。
【この記事でわかること】
- MPLSとは何か?
- 具体的にはどんな仕組みなの?
- MPLSの知識ってどこで役立つの?
宛先にIPアドレスではなく、”ラベル”を使って経路選択を実施するプロトコル。
DNSサーバに問い合わせを行う等の作業がスキップできるため、IPアドレスを使って情報のやり取りをするときに比べて処理の高速化が期待できます。
高速化だけでなく、柔軟な経路選択も可能。
IPアドレスベースですと、基本的にサブネットマスク(ネットワークアドレス)が短い経路が自動で選択されますが、そうなると混んでいる回線を利用せざるを得ない状況が生まれる可能性があります。
MPLSを利用すると、経由する経路もラベルベースで設定できるため、IPアドレスベースでのルーティングに比べて、柔軟なデータ転送経路の設定が実現できます。
クラウド全盛の時代に、こういった知識は不要となった?
単にシステムや環境を用意するだけなら、特にクラウドを利用する場合は、ほとんど意識しなくとも良い時代になってきたと思います。一方で、大陸をまたいでIoTプラットフォームを構築するだとか、国ごとにパフォーマンスの際が出ないようにしたい、といった規模の大きい案件になると、こういった知識が無いといざパフォーマンスが出なかった時に倉アイン途へ状況の説明、仮説、対処方法を話すことができません。
参考:Gigagine-「.com」や「.net」などのトップレベルドメインによってウェブサイトへの接続にかかる時間はどれくらい違うのか?
MPLSを理解できた僕の現在
ITコンサルタントとしての現場において、プロジェクト内でセキュリティやシステムインフラ設計において最も頼られる存在になり、安定した案件・プロジェクトアサインが実現できるようになりました。
参考:コンサルファームでアベイラブルになったら
文系SEであっても、こういった知識があると一目置かれた存在になれますし、キャリアアップの一助になります。
実際、僕はプログラマ➡SE(ネットワークエンジニア)➡ITコンサルタントとキャリアップしてきましたが、ITコンサルタントとして活動している今も本記事の様な技術的な部分を大事にしているため、’他のコンサルタントとは差別化された人材になれているな’と感じています。
本記事は技術的な内容でしたが、キャリアに関する情報をお探しの方はこちらも是非、ご覧ください。
参考:【文系 SE】ネットワークエンジニアのすすめ
それでは、Tchau◎
こじろう
※冒頭の写真は實悠希さんによる写真ACからの写真でした。