こんにちは、こじろうです。
クラウドの登場で益々、活躍の場が広がるネットワークエンジニアですが、国家資格であるネットワークスペシャリストは一筋縄では合格できない難しさがあります。
という人も多いのではないでしょうか?
この記事では、文系学部からSEを経てコンサル業界で生き延びている筆者こじろうが実際に利用している、ネットワークスペシャリスト(午後問)解答時における、フレームワーク(解き方)についてお伝えしたいと思います。
【この記事でわかること】
- 解答時のフレームワークとは?
- 具体的な方法
- 上記手順を実施した僕の現在
解答時のフレームワークとは?
解答時のフレームワーク=2つのステップ & 仮説を立てる
ネットワークスペシャリストの問題は(特に午後問題)は、長文読解且つ、設問も「これはいったい何を聞いているのか?」分からないようなものが多いです。そのため、勉強時や過去問を解く時から、効率的に進めていかないと、いつまでたっても制限時間内に解答できるようになりません。
問題文を読みつつ設問を推測する。(設問を読んでから考えていては間に合わない)
「まず、設問を読みましょう」というアドバイスをよく見かけます。しかし、N/Wスペシャリストは問題文がすごく長いので、設問を先に読み、その後問題文を読み、設問に該当する箇所に到達した頃には、どんな問題だったか忘れてしまっていることがよくあります。
そうなるくらいならば、先に問題文を読んでおいた方が良いと考えていて、さらに問題文を読みながら「あーこの記載があるということはNATに関する設問は来るな…」といった具合に、設問を予測しつつ、空欄や下線部が出てきたらそこに関する設問を一つ一つ読んでいく方がよっぽど効率的で、こうでもしないと制限時間内に全ての問題を解くことができないと思います。
仮説が浮かばない設問は、一旦無視する。
N/Wスペシャリストの問題はいわゆる良問が多い(良問の定義はさておき…)と言われており、個別の技術の知識だけあても解けない、問題文を頭から最後まで注意深く読み、制約や条件を全て考慮しないと解けない問題が多いです。
そのため、「問題文をよく読んで、どういう状況が設定されているか深く理解しましょう。」というアドバイスをよく見ます。
しかし、前述の様に、じっくり問題文を読んでいる時間はないのです。最悪、時間をかけて読んだところで何も思いつかない…ということもザラにあります。
では、問題文はサラッと読むべきなのでしょうか?
僕が出した解決策は、設問や空欄、下線部が引かれている文章・単語を読んだときに、「あ、これはあの話のことを言っているな。そして、きっとあのことを聞いてくるな」という、仮説が立てられる問題については、問題文をよく読んで正解を導けるように取り組むべきです。
一方、こういった仮説や想定が浮かばない場合は、その問題はあきらめて、別の問題の解答に時間を割くべきです。
問題文や下線部分を読んだ瞬間にピンと来なければ、残念ながらその分野に対する知識・スキル・経験が不足しているということです。
一旦、諦めて、正答できる可能背の高い問題へ時間を割く方が賢明です。
具体的な解答の流れ
問題文を読みながら仮説をいかに早く、たくさん立てられるかが勝負です。
そこで、僕なりに平成21年以降のネットワークスペシャリストの過去問(午後のみ)を分析し、仮説を立てるためのフレームワークシートを作成しました。
各年度の午後問における設問が、どんなカテゴリーに関する設問であり、どんな解答になりそうか(仮説)、またはその仮説を考える人を一覧にしております。
こちらを利用し、且つ以下4つの流れに沿って考えていくことで、効率的な勉強・解答が可能となります。
- フレームワークシートを開いておく(実際の試験時には持ち込めないのである程度暗記)
参考:ネットワークスペシャリスト解答時のフレームワーク - 問題文を読み始める
- 空欄や下線部の箇所にたどり着く
- 対象の設問の内容とフレームワークを見ながら、解答の仮説を立てる
※仮説が立てられなければ、一旦飛ばすか、設問内の不明単語を調べてから再度仮説を立ててみる
頻出の項目は、「アドレッシング」「ルーティング」「インフラ設計」「運用」といったところです。
フレームワーク内にも記載しておりますが、仮説が立てられない、特に何が問われているかすら理解できない場合は、問題文や設問に登場する単語や技術、機器の意味を一つ一つ確認し、求められている解答が明らかになった上で、再度上記④を実施してください。
※回答のフレームワーク上で、問題文や設問に登場する単語を検索してもらうと多くの場合ヒントにたどり着くようにしていますが、もし何もヒットしなければインターネットで検索してみましょう。
上記のステップを踏んでも解答や仮説が思いつかない場合は、その問題は読み飛ばし、次の問題へ進みましょう。時間をかけても解ける可能性は低いです。
実際のネットワークスペシャリスト過去問を例にして解答してみます
例えば平成22年午後Ⅰの問3の設問1、[空欄ア]ですが、問題文の前後を読んでいくと’IDS’という単語が登場します。
参考:【文系 SE】ネットワークスペシャリストー過去問挑戦 平成22年午後Ⅰ問3ー
フレームワークシートExcel上にて、’IDS’という単語で検索をかけると仮説に繋がる情報は出てきますが、設問は空欄を埋める必要があり、純粋な知識問題となります。
仮説、またはそのヒントとして、IDSには2つの種類があることが記載されていますね。これを踏まえればおのずと解答は導き出せますが、こういった「知っていれば解ける」問題においては、もしIDSについての知識が無ければ回答する前にIDSについて調査・勉強してください。そのうえで、空欄に何が入るか考えてみましょう。
ちなみに、この調べ終わるまでにかけるべき時間は5分程度と思ってください。30分や1時間かけてじっくり調べだすと、いつまで経っても終わりません。
調査・勉強した上で、それでも空欄に何が入るか思いつかない場合は、その問題の解答は一旦あきらめて、次の問題に進みましょう。
答え合わせの際に、新たなフレームワークや仮説の考え方が判明すると思います。その時は、お手元のフレームワークExcelをご自身で追加・更新頂き、同様の問題が出てきた時にお役立てください。
持ち込みOKの国語の試験の感覚
試験当日にフレームワークのシートを持ち込むことはできないので暗記しなければなりませんが、勉強する際には、上記のやり方で進めていかないと、いくら考えても解答できっこない問題に長時間費やすことになったり、何回も解いているはずの問題なのにトンチンカンな解答を繰り返してしまします。
こんなにたくさん覚えられない…
フレームワークシートにはいろいろ書いてありますが、結局は「アドレッシング」「ルーティング」「インフラ設計」「運用」に関する問題がほとんどです。
ネットワークの勉強をして良かったなーと思うこと
ITコンサルタントとしての現場において、プロジェクト内でトラブルシューティングやシステムインフラ設計において最も頼られる存在になり、安定した案件・プロジェクトアサインが実現できるようになりました。
参考:コンサルファームでアベイラブルになったら
文系SEであっても、こういった知識があると一目置かれた存在になれますし、キャリアアップの一助になります。
実際、僕はプログラマ➡SE(ネットワークエンジニア)➡ITコンサルタントとキャリアップしてきましたが、ITコンサルタントとして活動している今も本記事の様な技術的な部分を大事にしているため、’他のコンサルタントとは差別化された人材になれているな’と感じています。
本記事は技術的な内容でしたが、キャリアに関する情報をお探しの方はこちらも是非、ご覧ください。
参考:【文系 SE】ネットワークエンジニアのすすめ
それでは、Tchau◎